デリケートゾーンのお悩み相談室
デリケートゾーンは年齢とともに変化する⁈女性ホルモンと密接に関係するその理由とは⁉︎
2022.02.01
デリケートゾーンの状態は年齢とともに変化するため、その年齢に見合ったケアを行う必要があります。こちらでは、デリケートゾーンの年齢による変化や、女性ホルモンとの関係について紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
デリケートゾーンは年齢とともに変化する
年齢を重ねるにつれてデリケートゾーンにはさまざまな変化が現れます。それではまず、年代別デリケートゾーンの変化についてみていきましょう。
思春期(10代)
10代は代謝機能が活発に働くため、汗や皮脂の分泌量が多くデリケートゾーンがムレやすい状態です。
また、ほとんどの方が10代で初潮を迎え、ホルモンバランスが不安定な年代でもあるため、生理不順やPMSなどのトラブルが起こりやすいという特徴もあります。
さらに、おりものの量も多い傾向にあり、炎症や痒みを起こしたり、強めのニオイが発生したりしやすい時期でもあります。
このような状態を軽減させるためには、デリケートゾーンに適したソープやオイルなどで対策するのがひとつの方法だといえます。
性成熟期(20代~30代)
卵巣機能が最も活性化されやすく、ホルモンバランスが安定しやすい時期です。また、女性ホルモンの分泌量が最も多く、それに伴いおりものの分泌量が増えやすいという特徴があります。
その一方、社会生活や子育てなどでストレスを感じたり、寝不足になったりしやすい時期でもあります。ストレスや寝不足が慢性化すると、生理不順やPMSも起こりやすくなり、人によっては市販薬や病院の処方薬でのコントロールが必要になることもあります。
また、20代~30代は妊娠・出産などのライフイベントを経験する方も多く、これによってホルモンバランスが崩れる可能性も否めません。
つまり、女性としての機能が最も充実している反面、ストレスや寝不足、妊娠・出産などによってデリケートゾーンが変化しやすい時期だということですね。
特に妊娠や出産を機にデリケートゾーンに異常が見られた場合では、自己判断での対処はリスクが高いですので、なるべく早めに専門医に相談し、必要な処置を受けるように注意しましょう。
更年期(40代以降)
40代に突入すると、30代までに経験しなかったような不調に悩まされることがあります。その不調の中には、突然汗がドッと噴き出るホットフラッシュや動悸や息切れ、不安、イライラなどがあり、これらを総称して「更年期障害」と呼びます。
この時期に突入すると、卵巣機能に衰えが現れ始めます。そして、それに伴い生理不順が起こりやすくなり、早い方では50代突入前に生理がストップすることもあります。
また、卵巣機能の衰えによっておりものの量は減ることがほとんどですが、同時に膣内の粘液力が低下し乾燥しやすくなるという困った状態になる時期でもあります。
この状態になると自浄作用も弱くなるため、感染症や雑菌が繁殖するリスクが高くなるのです。
つまり、40代以降は特に念入りなデリケートゾーンケアが必要になるということです。
デリケートゾーンの状態は女性ホルモンと密接に関係
上記では年代ごとに変化するデリケートゾーンの状態について紹介してきましたが、その内容の通り、デリケートゾーンは女性ホルモンの分泌量と密接な関係があるのです。
特に女性ホルモンの分泌量が減少する40代以降では、10代、20代、30代よりもデリケートゾーンの悩みが多く複雑になりますが、そこにはふたつの原因が存在しています。
うるおい成分の減少
お肌のうるおいを保つ成分、それはコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸です。そして、これらの成分は女性ホルモンの分泌量と深い関係があり、女性ホルモンの分泌量低下に伴い減少の一途をたどるという特徴があります。
たとえば、年齢を重ねると乾燥肌やくすみ肌になったりすることがありますが、これはコラーゲンをはじめとする美容成分の体内量減少を示しています。
そしてそれは、顔だけでなくデリケートゾーンでも同じことが起こっているのです。
グリコーゲンの減少
膣内の内壁からはグリコーゲンという成分が分泌されており、この成分が雑菌などの侵入を防ぎ、膣内を良い状態に保つ働きをしています。
ところが、女性ホルモンの分泌量が低下するとグリコーゲンの分泌量も減り、雑菌の侵入による炎症や痒みなどが起こりやすくなるといわれているのです。
とはいえ、しっかりとデリケートゾーンケアをすることでこの状態を防ぐことは可能ですので、40代に突入したら、これまで以上に入念にデリケートゾーンケアを心がけることが大切です。
ただし、デリケートゾーンの悩みとともに更年期障害の症状がひどく現れている場合では、自力でのケアだけでなく、専門医による診断を仰ぐことも大切です。
母親から子供へデリケートゾーンのケア方法を伝える
思春期を迎えた女の子は、自分の体の状態を母親にあまり話したがりません。その背景には、恥ずかしさや自分の体の変化を母親に知られたくないという気持ちが存在しているのです。
とはいえ、「生理でお腹が痛い」「下着が汚れる」などの話は、普段の会話の中でちらほら出てくるかもしれません。
そして、そのタイミングが、母親から子供にデリケートゾーンケア方法を伝えるチャンスなのです。
たとえば、デリケートゾーンケア用品を購入しておいて、「説明書を読んで使ってみて」というさりげない伝え方をすれば、言葉で説明しなくてもうまく母親の意図を子供に伝えることができるでしょう。
また、母親の若い頃の話を体験談として伝え、「デリケートゾーンケア用品を使っておけば、お母さんみたいな苦労はしないで済むかも」という運び方も自然でおすすめです。
いずれにしても、デリケートゾーンの悩みを持っている場合、解決策としては、デリケートゾーンケア用品を使用することから始めてみてください。最も手軽で実践しやすい方法です。
デリケートゾーンのトラブルを起こさないためにも早くからケアをする事が大切
デリケートゾーンは年代ごとに状態が変化することをお伝えしましたが、問題はどの段階からデリケートゾーンケアを開始するのか?という点でしょう。
結論からお話しすると、デリケートゾーンケアはどのタイミングで開始しても早すぎる、遅すぎるということはありません。
それは、10代には10代の悩み、20代には20代の悩みというように、年代ごとに悩みが尽きないのがデリケートゾーンで、その時の状態に応じたケアが必要になるからです。
たとえば、10代ではおりものの量が多くて痒みが出やすいという悩みを抱えていたとしましょう。しかしそれは20代も30代も同様に抱えている悩みともいえます。
また、痒みという部分を切り取って考えるなら、40代以降では、乾燥で痒みが生じることもあるため、やはりデリケートゾーンケアが必要不可欠になると考えられるでしょう。
つまり、年代を問わず必要なのが、日ごろからのデリケートゾーンケアだということです。
また、デリケートゾーンケアに適しているケア用品はお肌に優しい「天然由来成分」のものが良いでしょう。天然成分100%であれば、子供から大人まで、そして全身にも使用できるタイプになりますので、お気に入りのものを見つけてケアを始めてみるのはどうでしょうか。
監修 薬剤師 中田早苗
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薬剤師/腸活・膣ケアサポート・ファスティング講師
中田 早苗
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。
資格
薬剤師
ウエルネスファーマシスト(認定運動支援薬剤師)
ファスティングマイスター
美腸プランナー
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薬剤師/腸活・膣ケアサポート
中田 早苗
・ファスティング講師
経歴
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。
資格
・薬剤師
・ウエルネスファーマシスト
(認定運動支援薬剤師)
・ファスティングマイスター
・美腸プランナー