デリケートゾーンのお悩み相談室

フェムテックとは?女性特有のお悩みはフェムケアで解決

2022.02.08

生理(月経)のトラブルや女性ホルモンのバランス変化など、女性の身体に悩みはつきものです。そんな女性たちの悩みやトラブルを守るために新たな考えとして取り入れられたのが、『フェムテック』。今回はその言葉の意味や、実際どのようなものが活用されているのかについてまとめて紹介します。

フェムテックとは

最近よく、「フェムテック」という言葉を耳にしませんか。聞いたことはあるけど、具体的な内容がわからないという人も多いと思います。
「フェムテック」とは、「Feminine(フェミニン)」と「Technology(テクノロジー)」を掛け合わせた造語で、女性特有の性や生理に関する悩みを解決するサービスのことです。女性の健康面をサポートすることが世界的に注目され、今後大きく成長する市場といわれています。

 

フェムテックは、生理や妊娠、産後ケア、セクシャルウェルネス、更年期など多くのジャンルに渡ります。例えば、生理のタイミングや妊娠をサポートするアプリや、ピルの定期配達、セックストイなど女性ならではの悩みに特化したテクノロジーを指します。
「フェムケア」は生理用品やサニタリーショーツなど、デジタルな商品でないものがカテゴライズされます。

海外から日本へフェムテック業界が急拡大

今までは、女性の性や身体にまつわる問題は禁止されがちでしたが、近年注目を集め始めました。その理由の一つとして、女性が声をあげたことがきっかけです。とくに、女性の性に関する悩みや本音などを発信した「#MeToo運動」により急速に拡大し始めたのです。

 

そもそも、「フェムテック」や「フェムケア」という言葉は日本から誕生し、海外で注目を集めました。
海外ではすでに「フェムテック」業界が急速に拡大しており、女性特有の悩みに寄り添ったさまざまな商品が開発されています。

海外のフェムテック市場

例えば、アメリカでは生理用品を毎月届けるサブスクリプションが開始し、イギリスでは産後ケアの商品やサービスを提供している企業が存在します。
他にも更年期の女性に向けた、汗を吸収し身体を温めてくれるインナーをニュージーランドの企業が販売を開始するなど多くの国で働きが始まっているのです。

日本の取り組み

日本では、フェムテックの先駆けとして生理予測日のわかるアプリの配信が始まりました。
また、更年期の女性に向けたオンライン相談や多くの女性が悩む“冷え”に特化したショーツの開発、生理貧困に悩む女性をサポートする団体やトイレに流せるナプキンなどフェムテックに向けてさまざまな企業が取り組みを始めました。

 

女性の悩みはなかなか理解して貰えない

女性特有の悩みは、周囲に受け入れてもらえないことがとても多いです。

 

例えば、生理痛の度合いは人それぞれで、生理前の不調が仕事に影響する人もいます。妊娠や出産でも、ホルモンバランスが崩れ、イライラやだるさなどを感じます。
しかし、それを学校や会社に伝えることができない女性がほとんどで、我慢して過ごす事の方が多いように感じます。

 

女性の悩みだから男性に受け入れてもらえないのは百歩譲っても、女性の中でも症状が軽い人には理解を得ることが難しいのが現状です。ある企業の女性に話を聞いたところ、女性の上司に「生理痛が酷く、頭痛もあるため休みたい」と伝えたところ「そんなことはあり得ない」と理解してもらえず気まずい空気になったと…。

 

その女性上司は元々生理痛をあまり感じないタイプだったので、生理痛が辛いということに理解ができなかったのでしょう。
このように、男性だけでなく同じ女性や両親でも考え方や捉え方がさまざまなのです

女性に寄り添うフェムケア商品

ここからはファムケア商品をいくつか紹介していきたいと思います。
女性に寄り添った素敵な商品が数多くありますので、参考にしてみてください。

 

・女性の体に優しい生理用品
生理用品もさまざまな種類があり、自分に合ったもの選ぶことができるようになってきました。その中でも、生理中のムレや痒みを抑えてくれるオーガニック成分のナプキンはとても身近なアイテムです。肌がデリケートな方は安心して使用できます。

 

他にも、生理用ナプキンには見えないおしゃれなデザインのものをはじめ、旦那さんや彼氏でも手に取りやすいように変化しつつあります。
生理は女性だけの問題ではなく、身近にいる人たちにも理解してほしいと思う女性が増えてきていることが影響しています。

 

・生理中も気分の上がる下着をつけたい
生理中は嫌でも気分が下がり、何もしたくないという気持ちになることが多く、サニタリーショーツは好みのデザインのものが少なく、「生理中ですよ」と主張しているショーツが多い印象がありませんか。

 

しかし最近ではそんな気分を少しでも緩和しようと、おしゃれでかわいいサニタリーショーツが増えてきました。レースのついたものや女性らしい色合い、柄物、ランジェリー感の強いものなど以前に比べて選択肢が広がりました。

 

ランジェリーのようなデザインであれば、生理中の嫌な気持ちを少しでも緩和でき、女性にとってはプラスに感じる方が多いと思います。他にも経血を吸収してくれるショーツなどの機能付きもあるので、自分にあったサニタリーショーツをぜひ選んでみてください。

 

・デリケートゾーンのケア
最近注目を集めているのが、「デリケートゾーンケア」の問題です。生理中のニオイやおりものが多いなど、女性はデリケートゾーンに関する悩みを多く抱えています。デリケートゾーンの問題は妊娠や出産、閉経後など一生付き合う問題でもあります。

 

そんな問題を解決するには、デリケートゾーンに適したケア用品を使用することです。例えば、ソープや石鹸の場合、顔は洗顔料で洗うように、デリケートゾーンはデリケートゾーンの環境に適したものを使用することが大切です。使用することでニオイやムレ、痒みから解放されることは大いに期待できます。
今ではさまざまなメーカーから販売されており、好みの香りや使用感も含めお気に入りのものを手に取ってデリケートゾーンのケアを開始してみてください。

 

・ヘルスケアアプリ
取り入れやすさとしておすすめしたいのが、ヘルスケアに特化したアプリです。既に取り入れている女性も多く、生理周期の管理や妊娠、排卵日などの管理として活用している方も多いでしょう。
毎月の生理日を入力するだけで、次の生理日予測や、ホルモンバランス変化や妊娠しやすい時期などの予測も可能です。他にも、体調やメンタル面のアドバイス機能もあり「体調が悪い時」「イライラしやすい時」などにアプリを確認するだけでアドバイスをもらえるので、女性側としては気持ちがとても楽になります。

 

最近では旦那さんや彼氏も一緒になってアプリを入れて、パートナーの生理や体調などをチェックする人も増えました。自分のパートナーの状態を知ることは大切なことであり、素敵な関係とも言えます。

フェムテック市場の今後

フェムテックの世界市場は、2025年までに約5兆円規模にまで成長すると言われています。

 

海外では300社以上の企業がフェムテック事業に取り組んでおり、日本でもその市場が拡大しつつあります。現在、海外ほどではないですが、日本でも50社以上の企業が参加しています。

 

今後もっと拡大が期待されている市場なので、女性だけの問題ではなく男性も理解を深める必要があります。そのためにも女性が抱える性の問題などを国民全体で考えていける環境作りが最も必要なことです。

 

海外ではフェムテックに興味や理解を示す男性が多く、一緒に考え、寄り添うことが広まりつつあります。日本ではまだその姿勢が少ないため、これから女性とともに国民全体で知識を深めていく必要があります。

 

期待されている市場なので、女性だけの問題ではなく男性も理解を深める必要があります。そのためにも女性が抱える性の問題などを国民全体で考えていける環境作りが最も必要なことです。

 

性別に関係なく、「フェムテック」というものを理解し、女性の抱える問題を学校や企業側が考えることで、より女性にとって過ごしやすい環境にしていくことが期待されます。生理や妊娠、出産をはじめ女性の性に関する問題はとても奥が深いので、少しずつ理解を深めていきたいものです。

 

監修 薬剤師 中田早苗

デリケートゾーンのお悩み相談室
デリケートゾーンのお悩み相談室
薬剤師/腸活・膣ケアサポート・ファスティング講師

中田 早苗

薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。

資格

薬剤師
ウエルネスファーマシスト(認定運動支援薬剤師)
ファスティングマイスター
美腸プランナー

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監修

薬剤師 中田早苗

デリケートゾーンのお悩み相談室

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薬剤師/腸活・膣ケアサポート
・ファスティング講師
中田 早苗

経歴
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。

資格
・薬剤師
・ウエルネスファーマシスト
(認定運動支援薬剤師)
・ファスティングマイスター
・美腸プランナー