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【キャリアオイルの特徴】精油(エッセンシャルオイル)との相乗効果でアロマ美容を楽しむ

2022.02.17

精油(エッセンシャルオイル)を希釈するために使われるキャリアオイルは、精油の効果を肌や体内に運ぶものとして使われる、いわば“脇役”のような存在です。しかし、キャリアオイルには保湿などの化粧品効果を有するものが存在します。今回はキャリアオイルに隠された魅力について解説します。

キャリアオイルについて

「キャリアオイル」とは、植物の種子や果実などから抽出した自然由来のオイルのことです。

 

例えば、アロマトリートメントをする際に、精油(エッセンシャルオイル)を原液のまま肌に塗布すると刺激が強すぎるため、キャリアオイル等で希釈する必要があります。そのための「ベースオイル」としてキャリアオイルは広く使用されています。

 

キャリアオイルは、精油の引き立て役のような印象ですが、実はそうではありません。キャリアオイルには、さまざまな効能効果を有するものがあり、どの種類を使用するかによって肌への影響が大きく異なります。

 

キャリアオイルには、浸透力が高いものや滑りが良くマッサージしやすいもの、保湿力が優れるもの、酸化しにくいものなど…種類によってその特徴はさまざまです。

 

精油には、それぞれに特有の香りや効果があることは有名な話ですが、キャリアオイルには、具体的にどんな特徴があるのでしょうか。

 

効能・効果

キャリアオイルの主な役割は、精油の成分を肌や体に届けることです。

 

しかし、ただ精油成分を届けるだけではなく体にとって良い効果をもたらします。

 

次に、キャリアオイルがもつ本来の効果と、肌にもたらされるメリットについて紹介します。

 

【キャリアオイルの効能・効果】

  1. 豊富なビタミン・ミネラル・脂肪酸
    キャリアオイルにも精油と同様、さまざまなビタミンやミネラル、脂肪酸が含まれています。これを肌に塗布することで肌が柔らかく柔軟になり、肌に栄養を届けます。
  2. 肌への浸透力が高い
    キャリアオイルは、肌への浸透力が非常に高いとされています。植物から抽出した自然由来のオイルなので、肌馴染みも良く、滑りも良いので肌の奥までしっかりと成分が浸透するという特徴があります。
  3. 抗酸化・抗菌・抗炎症効果
    キャリアオイルの効果を見ると、「抗酸化作用」や「抗菌作用」といった表示をよく見かけます。キャリアオイルには、体に必要のない菌や活性酸素を除去する役割を持つものもあります。デトックスやアンチエイジングを期待する場合は、抗酸化力の高いビタミンEが多く含まれているナッツ系のキャリアオイルを単体で使ってみるのもおすすめです。

 

【キャリアオイルの特徴】
□精油の刺激が中和される
□肌への浸透力がアップする
□滑りが良くなる
□肌をやわらかくする
□保湿力がアップする
□精油とブレンド数ことで精油の香りが豊かになる

キャリアオイルの効果的な使い方

アロマトリートメントなどの場合、精油の持つ効果が大半を占めると思われがちですが、自分に合った種類やテクスチャーのキャリアオイルを使用することで、肌馴染みや使用感が増してよりアロマテラピーを楽しむことができます。

 

例えば、食品などにも使われる「ヒマワリ種子オイル」は伸びが良く、サラッとしたテクスチャーなので全身のマッサージに向いています。また、キャリアオイルのなかでも特に有名な「ホホバオイル」は、品質が落ちにくく長期保存に向いているため、オイルを少量ずつ使用する場合などに向いています。

 

このように、自分の好みやマッサージしたい部位、ライフスタイルに合わせてキャリアオイルを変えることで精油との相乗効果が期待でき満足感を得ることができます

 

主なキャリアオイル

次に、よく使用されるキャリアオイルについて、いくつか紹介します

 

キャリアオイルには、ビタミンやミネラルなどさまざまな栄養成分が含まれているので、肌質や使いたい部位に合わせて自分だけのオイルをカスタマイズするのも良いでしょう。

 

「ヒマワリ種子オイル」
肌を保護する効果が高く、肌トラブルの多い人におすすめです。

【特徴】
・サラッとしたテクスチャーで肌を柔らかくしながら保湿
・抗酸化力の高いビタミンEを多く含有
・エイジングケアに効果的

 

「マカダミアナッツオイル」
必須脂肪酸のオメガ6やビタミンAなどの栄養素が豊富に含まれます。

【特徴】
・角質層への浸透力が高い
・保湿力に優れるので乾燥が気になる季節(秋~冬)におすすめ
・肌のエイジングケアに効果的

 

「コメ胚芽オイル」
玄米10kgからわずか100g程しか採れない希少なオイルです。

【特徴】
・ビタミンEが非常に豊富で別名“若返りオイル”とも言われる
・必須脂肪酸のオメガ6(リノール酸)が含まれる

 

「アボカドオイル」
栄養価の高いアボカドから抽出されたオイルで美容や健康に良いとされます。

【特徴】
・皮膚軟化作用により皮膚を柔らかく保つ
・保湿力に優れ、シワや乾燥を予防
・皮膚を保護する作用があるため日焼けケアにもおすすめ

 

「ホホバオイル」
人間の皮脂によく似た構造を有するため、肌馴染みが抜群によく浸透力に優れます。

【特徴】
・皮脂バランスを整える作用をもち肌に弾力や潤いを与える
・低刺激のためあらゆる肌タイプの人に使用可能
・シワやたるみを防ぎ肌のターンオーバーを整え皮膚を健やかに保つ

 

「月見草オイル」
別名“イブニングプリムローズオイル”とも呼ばれ、不飽和脂肪酸のオメガ6(γ-リノレン酸)を豊富に含有し、生活習慣病や美肌効果があります。

【特徴】
・γ-リノレン酸はアレルギーや皮膚トラブルに効果的
・女性ホルモンの働きを助けるため、PMS・生理痛・更年期障害などに効果的
・エモリエント効果に優れ美肌効果が期待できる
(エモリエント効果:水分を保持し潤いを保ち皮膚を柔らかくする効果)

 

これらのほかにも、スキンケア用品によく使われる「アルガンオイル」や、香り高い「ローズヒップオイル」などが有名です。

 

また、食用油として知られる「オリーブオイル」も実は立派なキャリアオイルです。オリーブオイルにはオレイン酸の他、ビタミンA・Eも含まれており、加齢による肌の乾燥ケアにおすすめです。

 

では、「料理で使用するオリーブオイルをお肌のケアに使ってもいいの?」という疑問が生じるかもしれません。これについては、決してそうではありません。

 

オリーブオイルは食用としても、肌に使用する化粧品用としても売られています。食用のものは、食べるために精製されたもので、肌への使用には不向きです。食用と化粧品用では、それぞれ製造工程も違うので、含まれる成分や状態に違いがあります。直接肌に塗るのであれば化粧品用として販売されているものを使うようにしましょう。

キャリアオイルのさまざまな活用方法

今回は、アロマテラピーにおいて、精油の“脇役”とされているキャリアオイルについて、隠された魅力や特徴について紹介しました。

 

キャリアオイルは、精油の成分を肌や体に運ぶものとされていますが、実はそれ単体でも素晴らしい効果を持つということです。

 

アロマオイルや精油の香りが苦手な方でも、お肌のケアを行いたい場合にはキャリアオイルを使用してみるのも良いでしょう。キャリアオイルは基本的に植物由来の天然成分で作られているので安心して使用できます。

 

スキンケア後の保湿やボディマッサージなどのセルフケアにキャリアオイルを取り入れ、自分だけのオイル美容を楽しんでみてください。

 

監修 薬剤師 中田早苗

デリケートゾーンのお悩み相談室
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薬剤師/腸活・膣ケアサポート・ファスティング講師

中田 早苗

薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。

資格

薬剤師
ウエルネスファーマシスト(認定運動支援薬剤師)
ファスティングマイスター
美腸プランナー

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監修

薬剤師 中田早苗

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薬剤師/腸活・膣ケアサポート
・ファスティング講師
中田 早苗

経歴
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。

資格
・薬剤師
・ウエルネスファーマシスト
(認定運動支援薬剤師)
・ファスティングマイスター
・美腸プランナー