デリケートゾーンのお悩み相談室
『女性特有のツボ「会陰」を刺激して美容効果を高める』誰でも簡単に出来るデリケートゾーンケアの方法
2022.02.22
女性のデリケートゾーンには「会陰」というツボがあり、この部分に適度な刺激を与えることが、女性の健康に役立つといわれています。今回の記事では、会陰のツボを刺激することで得られる効果について紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
デリケートゾーンのツボ「会陰」について
女性のデリケートゾーンに位置する「会陰」というツボが存在することはご存知でしょうか? 「会陰」のツボは膣と肛門の中間に位置しているため、普段から意識を向ける人は少ないのではないかと思います。会陰のツボは女性のホルモンバランスをはじめ健康や美容とも密接に関係しているため、ツボを意識したケアをプラスすることでより一層の効果を実感できます。
私たちの体には、エネルギーや気の通り道といわれる「経絡(けいらく)」が走っています。この経絡という言葉は東洋医学でよく使われますが、ツボとツボをつなぐ線路のようなものだとイメージしてみてください。
この経絡と言われる線路は、背中を走る「督脈」や体の正面を走る「任脈」、生殖と関りがある「衝脈」があり、これらが交わる部分が“会陰”です。
なので、会陰には全身のあらゆる不調が現れると言われています。子宮や卵巣とも繋がっているので女性特有の不調も現れやすく女性にとって、とても大切な場所と考えることができます。
東洋医学からみたデリケートゾーン
ツボは、お灸や鍼、漢方などと同じ“東洋医学”の視点から考えられています。
東洋医学の考え方
現代医学(西洋医学)で女性ホルモンの分泌量は、女性の成長や月経周期、検査値などから考えることができます。一方、東洋医学では、女性の成長や老化を7の倍数で考えるという違いがあります。
東洋医学の考え方で、女性の成長や老化を考えていくと以下のようになります。
・7歳…すべての歯が生え揃う
・14歳…初潮を迎える
・21歳…気力、体力ともにピークを迎える
・28歳…妊娠能力がピークを迎える
・35歳…体力の衰えを感じ始める
・42歳…白髪が目立ち始める
・49歳…閉経を迎える
これは、女性ホルモンの分泌量による変化と似ている部分が多くあります。
例えば、30代半ばを迎えると、20代の頃にはなかった体力の衰えを感じ、40代に突入すると、髪のボリュームが減る、白髪が目立つなどということは、多くの方が経験するでしょう。
また、日本人の平均的な閉経年齢は50歳前後といわれているため、女性ホルモンの変化に当てはめて考えることもできます。
ただ、ストレス社会といわれる現代では、些細なことで体のバランスが崩れやすいため、思わぬ不調や心身のトラブルが現れがちです。これらを予防するためにもケアは必要不可欠です。
そこで、ケア方法のひとつの手段として、会陰のツボを刺激することについて解説したいと思います。
「会陰」のツボはどんなことに効果的なのか
会陰のツボと女性の健康は深い関りがありますが、ツボを刺激することでどのような効果を得られるのでしょうか。
血流の改善
血流が滞ると、手足の冷えや肩こり、腰痛などの症状が起こりやすいといわれています。また、顔色が冴えない、くすみが気になるなど、美容面での問題も起こることがあります。
さらに、リンパの流れが滞り老廃物の体外への排出が遅れるとむくみが出現します。そこで、会陰のツボを刺激することで血行やリンパの巡りが良くなることが期待できます。
なお、血流の改善にはツボ押しだけではなく、冷たい食品を摂りすぎない、冬に薄着をしないなどの工夫や、適度な運動を行うことも大切ですので、ぜひ、これらも同時に実践してみてください。
自律神経の調整
交感神経と副交感神経はともに自律神経と呼ばれ、バランスがとれた状態を保っていれば不調が起こる可能性が低いといわれます。
しかし自律神経のバランスに乱れが生じると、疲労感や便秘、下痢、生理不順などの不調が起こりやすくなります。さらに、精神面では不安や集中力の低下、睡眠が浅くなることも考えられます。
自律神経の乱れは更年期に起こりやすいと思われていますが、強いストレスを抱えたり、睡眠不足が続いたりすると若い人でも起こりやすくなると考えられています。
特にストレスは、目に見えないだけに厄介な存在なので、ストレスを感じたら、その状態から抜け出す工夫をすることが大切です。
ツボの刺激は脳へも伝わるためストレス緩和に役立ちます。
ホルモンバランスの調整
女性ホルモンの分泌量は30代半ばを迎えたあたりから徐々に減少し、閉経前後には急激に低下します。しかし、この減少の坂道を少しでも緩やかにするためにも、会陰のツボを刺激して経絡の流れをスムーズにし、不調の改善につなげましょう。
「会陰」のツボを刺激しながら行うデリケートゾーンケア
デリケートゾーンケアには、血流の改善や更年期障害に伴う諸症状の緩和、ニオイや痒みの予防などをはじめとする、多くのメリットがあります。
しかし、間違った方法で実践すると、皮膚を傷つけ、乾燥や黒ずみなどのトラブルにつながることがあります。
別の記事でも紹介しましたが、デリケートゾーンケアを行う際の、基本的な注意点については下記の通りです。
【ポイント】
□デリケートゾーンの環境に適したせっけんやオイルを使用すること
□ナイロンタオルでゴシゴシ洗いは厳禁!指の腹で優しく洗うこと
□膣内には体を守る常在菌が存在するので、必要以上に洗浄すると膣を守る菌まで殺してしまうので、膣まわりを中心にケアを行うこと
ではどのタイミングで会陰のツボを刺激すれば良いのでしょうか。
会陰のツボを刺激するタイミング
会陰のツボを刺激するタイミングに特に決まりはありません。 おすすめは、入浴時の浴槽の中で行うマッサージの際やデリケートゾーンケアのタイミングが良いでしょう。
強さは、そっとツボを刺激する程度に心地よい強さでプッシュしてみてください。会陰を中心にクルクルと円を描くマッサージ方法の流れの中で行うことがおすすめです。ツボ押しは3~7秒程度を目安にして行うと良いでしょう。
【ポイント】
□自分自身の一番良いタイミングで行う(お風呂の中がおすすめ)
□自身で心地いと感じる程度の強さで行う
□会陰のツボを中心に指の腹で優しくマッサージする
なぜツボ刺激が不調の解消につながるのか
これには、ツボとツボをつなぐ経絡が大きく関わっています。経絡の流れがスムーズであることによって体はバランス良く保たれていると東洋医学では考えられます。しかし、この流れが滞ると体のバランスが崩れて、不調が生じ、病気が引き起こされます。
ツボには、それぞれ関係のある臓器があり、その部分に不調が生じれば関連するツボを押すと痛いわけです。このツボ押し効果というのが、外からは見えない部分の異変を見つけるのに医療現場でも利用されることがあります。
ツボを刺激することで筋肉の凝りやリンパの巡りを改善し、疲労や自律神経調整などのストレスケアに役立ちます。他にも、女性ホルモンのバランスが整い、乾燥予防や美肌効果も期待できるでしょう。年齢とともに膣まわりは、特に乾燥しやすくなるため、デリケートゾーン向けのオイルを使用してツボを刺激するケアを行うとより良いでしょう。
会陰の他にも、私たちの体には約300箇所以上のツボが存在します。いつでもどこでも気軽にできる手や足のツボをはじめ、女性特有の会陰のツボまで、気持ちよく刺激して、心身の不調改善に役立てみてください。
監修 薬剤師 中田早苗
-
薬剤師/腸活・膣ケアサポート・ファスティング講師
中田 早苗
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。
資格
薬剤師
ウエルネスファーマシスト(認定運動支援薬剤師)
ファスティングマイスター
美腸プランナー
関連記事
- COLUMN2022.06.06「スキンケアはどのくらい続ければいいの?」 最低3ヶ月は続ける理由と肌のターンオーバー周期について
- COLUMN2022.06.01【徹底解説】『TantRUX〜オイル編〜」製品の特徴とポイント
- COLUMN2022.05.26『人生をもっと楽しむ』女性のライフステージに合わせたフェムケア方法
- COLUMN2022.05.19【薬剤師が解説】注目フェムテック商品「ソープsoap」の違いについて
AD
RANKING
まだデータがありません。
最新の記事
監修
薬剤師 中田早苗
-
デリケートゾーンのお悩み相談室
-
薬剤師/腸活・膣ケアサポート
中田 早苗
・ファスティング講師
経歴
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。
資格
・薬剤師
・ウエルネスファーマシスト
(認定運動支援薬剤師)
・ファスティングマイスター
・美腸プランナー