デリケートゾーンのお悩み相談室
【膣は老化する】アラフォー世代のデリケートゾーン悩みはホルモンバランスの乱れが原因
2022.03.08
アラフォー世代に多い悩みといえば、肌のしわやシミ、乾燥があげられます。その中で意外と多いのが「デリケートゾーン」に関する悩みです。なかなか人に相談しにくい内容のせいか、悩みをそのまま放置してしまう女性が多いです。そんな方に向けて、デリケートゾーンの悩みを解決する方法を紹介します。
目次
アラフォー世代の女性はホルモンバランスや体調が乱れやすい
30代後半を過ぎ40代にさしかかると、女性ホルモンの乱れにより体調不良を起こしやすくなります。
女性ホルモンは、生理周期や妊娠、出産などのライフイベントによる分泌量の変動が大きいため、毎日の女性の健康にさまざまな影響を与えています。
女性ホルモンの乱れが生じると、肌トラブルが起こり、イライラや気分の落ち込みが激しくなる場合があります。
これらの原因と言われているのが、2種類の女性ホルモンである「プロゲステロン(黄体ホルモン)」と「エストロゲン(卵胞ホルモン)」です。特に、エストロゲンの分泌量の変化は影響が大きいと考えられています。
エストロゲンの分泌量のピークは30代~40代で、40代を過ぎると徐々に減っていき50代には半分以下、60代ではほとんど分泌されない状態となります。
エストロゲンが分泌されなくなると、生理周期の乱れや肌のハリがなくなり、イライラしやすくなる、いわゆる更年期の症状が現れます。
〈40代から感じやすい“体”の不調〉
・身体が疲れやすい、だるい
・冷え性
・体が急に熱る
・生理が不規則になる
〈40代から感じやすい“心”の不調〉
・イライラしやすい
・気分が落ち込みやすい
・不安になりやすい
・軽度のうつになる
このような症状の原因のほとんどは、エストロゲンの分泌量が減少していくことだと言われています。
年齢を重ねるにつれて感じる”老化”
年齢を重ねることで、疲れを感じやすくなり眠りが浅くなってしまうことや、視力の低下、関節の痛みなどさまざまな部分で変化を感じるようになります。
これらは全て、体の見えない部分についてですが、女性が特に気になるのは、外見の変化、つまり肌の変化です。
シミやしわが気になり始め、肌のたるみやほうれい線が目立ちやすくなると、多くの女性はスキンケアを取り入れることでしょう。
20代や30代前半は気もしなかった、肌のハリなども気になる時期にさしかかります。
また、紫外線の影響も受けやすいので日焼け対策もより入念になります。
これらの原因は、全て女性ホルモンの分泌量の変化と結びつけることができます。
具体的には、エストロゲンの分泌量が減少するにつれ、コラーゲンの産生量が低下して肌にとってはマイナス影響を与えます。
女性は、年齢を重ねると同時に、これらの悩みと常に向き合っていかなければならないので、ホルモンバランスを整えることはとても大切な事です。
いつまでも若い人と同じでいたいという気持ちはどの女性も同じです。
全ての人が、「更年期」は迎えますが、「更年期障害」を起こすのは全員ではありません。年齢を重ねても健康的に過ごせるように予防や対策を行うことが重要です。
では、どうしたらホルモンのバランスを整えることができるのでしょうか。
アラフォー世代に近づくにつれ、スキンケアのために高級化粧品やパックを使用したり、乾燥やシミ、しわ対策のために高級エステに通ったりと、さまざまなケアを取り入れると思います。
その中でも、忘れてはいけない場所があります。それが「デリケートゾーン」のケアです。
デリケートゾーンは子宮とも繋がっていて、女性ホルモンの影響をもっとも受けやすい場所です。デリケートゾーンのケアは、全身にも影響するため、お肌のケアも大切ですが、それ以上にデリケートゾーンのケアも大切ということを覚えておいてください。
ケアを怠ってしまうと、肌のハリがなくなることでたるみが生じてしまったり、更年期の症状が強く現れることもあります。これはお顔のケアもデリケートゾーンのケアも同じです。
今からデリケートゾーンケアを始めても遅くない?
デリケートゾーンのケアと聞くと、若い人がケアをするイメージがありますが、そろそろ閉経を迎える40代だからこそきちんとケアをしてほしい部分でもあります。
膣もお肌と同じで老化します
鏡で見る顔の状態は、毎日気になるのにデリケートゾーンは見えない部分だからか、なぜか見過ごしがちです。シミやしわが気になりだす頃は、膣も同じように老化していることを忘れてはいけません。
<具体的な症状>
・摩擦によるくすみや黒ずみ
・乾燥による痒みや痛み
・気になるニオイ
など
年齢とともに女性ホルモンは、徐々に分泌量が減少していきますが、少しでも早い段階でデリケートゾーンのケア習慣をつくることで、膣に潤いが保たれ女性らしさも長く維持できると考えます。
膣の老化が進んでいくと、まず膣壁という部分が薄くなり、膣内が傷つきやすくなります。
炎症や膣内のゆるみ、性交痛などが生じ、日々の生活に支障をきたすことも…。
今から出来るケア方法
それでは、どんなケアをすれば良いのか気になると思います。
美容クリニックでは、ホルモン療法やレーザー治療が主な治療法ですが、お金も時間もかかる上にハードルが高く感じるかもしれません。
そこで最近注目されているのが、非ホルモン療法の「エイジングケア用品」を用いたケアです。
デリケートゾーンの悩み(乾燥、かゆみ、におい、性交痛など)を解消するために、自宅で手軽に取り入れられます。
肌の乾燥やシミ、しわのケアと同じで、デリケートゾーンのケアを習慣にすることで年齢によって変化するデリケートゾーンの悩みからも解放されます。
20代と40代の方が同じスキンケア用品を使っていたらどう思いますか?
若い世代は、肌年齢も若いく細胞の修復力も早いのでコスパの良いケア用品で十分かもしれません。しかし、40代以降には、しっかりと肌が喜ぶ成分が十分に含まれているものを使用したエイジングケアを行うことが大切です。
顔には洗顔料、そして化粧水や乳液を使用してケアをするように、デリケートゾーンにはデリケートゾーンの環境に適した製品を使用することをおすすめします。
ケアの習慣で美容にも直結
デリケートゾーンのケアを習慣にすることで、日々の美容ケアにもつながります。
アラフォー世代がこれから気になるのが「更年期」です。
徐々に乾燥傾向になるデリケートゾーンが潤いを取り戻すことで、粘液力が高まり膣の自浄作用がしっかり働きます。
女性ホルモンのバランスが整うことで、互いに影響を受けやすい自律神経も整います。
デリケートゾーンのケアは美容効果を最大限に発揮します。
ケアすることで、血流が良くなり肌の細胞が活性化します。それにより老廃物も流れやすくなり、顔色がよくなり、肌のハリや弾力が戻ります。
そして、妊娠や出産では、膣が潤い体温が上がることで子宮の働きもよくなり、妊娠しやすい身体作りとしても期待できます。
膣の潤い、そして弾力も十分にある最適な膣内環境を保てば、安産の可能性が上がり、産後の回復が早くなることも期待できます。
さいごに
デリケートゾーンのケアが、更年期の症状をはじめ女性特有の悩みを解消する手段の一つということは、まだまだ知られていないことではないかな、と私は感じています。
40代だから遅いではなく、どの世代でもケアを始めるのに早い遅いはありません。
この記事を読んだ瞬間から開始してください。
女性にとって大切な膣まわりも、肌と同じように老化していくので、いかにケアが大切か、理解して頂けたら幸いです。
女性として、いつまでも美しくあり続けたいと思う気持ちは全員同じだと思います。
毎朝、鏡の前で顔のシミやしわ、たるみのケアを行ってきた習慣を、ぜひあなたのデリケートゾーンも同じように受け止めケアしてあげてください。
監修 薬剤師 中田早苗
-
薬剤師/腸活・膣ケアサポート・ファスティング講師
中田 早苗
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。
資格
薬剤師
ウエルネスファーマシスト(認定運動支援薬剤師)
ファスティングマイスター
美腸プランナー
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薬剤師/腸活・膣ケアサポート
中田 早苗
・ファスティング講師
経歴
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。
資格
・薬剤師
・ウエルネスファーマシスト
(認定運動支援薬剤師)
・ファスティングマイスター
・美腸プランナー