デリケートゾーンのお悩み相談室

【今日から始めるホルモン美容】幸せホルモン「セロトニン」の美容効果

2022.03.22

体の健康を整える働きをするホルモンには、さまざまな種類があります。今回は、通称「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンについて紹介します。女性にとって嬉しい“美容効果”も期待できるので、セロトニンを味方につけて美容と健康に役立ててみてください。

幸せホルモンの嬉しい効果

軽い運動をしたり、日光を浴びたりすると、気持ちが落ち着いたり、新鮮な気持ちになるような経験をしたことはありませんか。これは「幸せホルモンが分泌される」ことが関係しています。

 

通称「幸せホルモン」と呼ばれるホルモンは、大きく分けて3種類存在します。

 

【ドーパミン】:意欲、幸福感を掻き立てる □【オキシトシン】:心に安らぎをもたらし、ストレスを緩和させる □【セロトニン】:精神のバランスを整える

 

これらは、全て脳内の神経伝達物質で脳機能に大きく影響することはもちろん、精神的な心のバランスとも密接に関わりがあります。

 

その中でも、セロトニンは特に感情のコントロール、神経の安定に深く関わっています。

 

セロトニンについて

最も有名な幸せホルモンといえばセロトニンではないでしょうか。脳が緊張やストレスを感じるとセロトニンを分泌して自律神経のバランスを整えようとします。 イライラの軽減やストレス緩和、良質な睡眠にも関係するセロトニンは、“太陽の光を浴びる”ことで分泌が促されます。

 

最近の研究結果では、セロトニンは、約80%が脳ではなく「腸」で作られていることがわかっています。なので、腸内の善玉菌がうまく働き、セロトニン合成が促進されるように腸内環境を整えることが大切です。

 

【ポイント】 ・日光浴でセロトニンが分泌される ・セロトニンの大部分は「腸」に存在する ・セロトニン分泌には腸内環境がカギ

 

もし、セロトニンが不足してしまうと、やる気がなくなり、心が不安定になる、身体がだるいなどの症状が現れやすくなります。朝の寝起きがスッキリせず目覚めが悪い場合は、セロトニン不足が考えられます。

 

逆に、“幸せホルモン”を多く分泌させることができれば、毎日を快適に過ごせる様になります。では、どの様にすればセロトニンは分泌されやすくなるのでしょうか。

 

セロトニンの分泌は○○習慣で活性化

セロトニンをたくさん分泌するためには、具体的にどうしたらいかについて解説します。

 

食事編

セロトニンは、トリプトファンが原料となり、セロトニンのほとんどは「小腸」でつくられています。残念ながらこのトリプトファンは、必須アミノ酸で人間の体内では生成できないため食事から取り入れる必要があります。

 

セロトニンの分泌を増やすには、トリプトファンを多く含む食品を摂り、腸内環境を整えることが重要です。また、咀嚼することで脳内のセロトニン神経を活発にするのでよく噛んで食べることもセロトニンを分泌させるのに効果的です。

 

【トリプトファンが含まれる食品】 ・カツオ ・マグロ ・牛乳 ・チーズ ・納豆 ・豆腐 ・アーモンド ・バナナ など

 

これらの食材を摂ることを少し意識して、腸内環境を整えながら幸せホルモンを増やしましょう。

 

生活編

セロトニンを活性化させる習慣として、まず取り入れたいのは、朝起きて“太陽の光を浴びる”ことです。また、ウォーキングやジョギングなどのリズミカルな運動はセロトニンの分泌を促すだけでなく、セロトニン神経を鍛えることもできるのでおすすめです。

 

現代の生活習慣は、パソコンの前に座りっぱなしや朝起きても寝る前もスマホを眺めるような日常生活は当たり前となっています。これではリラックスできないために呼吸が浅くなり、無意識にセロトニンが出にくい習慣をつくり出してしまっています。

 

セロトニンは、日中に分泌されるので一日のはじめに日光を浴びて活動し、夜はぐっすりと眠れるサイクルにすることが大切です。

 

セロトニンは脳内の神経伝達物質ですが、これは周囲の音や匂いなどの外的刺激で活性化させることも可能です。

 

例えば、オレンジやベルガモットなどの柑橘系アロマを使った芳香浴などでは、幸せホルモンのオキシトシンが分泌され、それがセロトニン分泌を誘発することに繋がります。他にもヒーリングミュージックをかけたり、森林浴をすることも効果的です。

 

メンタル編

セロトニンを分泌させる最大のポイントは、自分にとって“心地良いと感じる時間”があるかどうかです。まさに幸せを感じる時間ということです。

 

例えば、パートナーや家族、ペットとの時間を大切にすることや、適度な運動でストレスを発散させる、趣味や仕事で充実感を感じているかなど、日常の中で幸福感を感じるタイミングでセロトニンは分泌されます。 意外にも、ふとした生活習慣の中でセロトニンは分泌されます。セロトニンが分泌されやすくなるような生活のルーティーンを作ってみてはどうでしょうか。 セロトニンを分泌させやすい生活習慣について、ぜひ参考にしてみてください。

 

幸せホルモンと女性ホルモンの関係

女性ホルモンのひとつであるエストロゲン(卵胞ホルモン)は、美容をつかさどるホルモンと言われます。コラーゲンの産生を促し美肌効果があり、健康だけでなく女性の美容をサポートします。

 

そのエストロゲンは、実はセロトニンと深い関係があり、セロトニンを活性化させる働きがあります。

 

月経周期で考えた場合、生理が終わり排卵期までのエストロゲンの分泌が活発な時期は、女性は肌の状態がいいだけでなく、気持ち的にも安定しています。

 

ところが排卵期を過ぎ、生理前に差し掛かるにつれエストロゲンの量が低下します。それとともにイライラしやすくなり、やる気が低下したりします。いわゆるPMS(月経前症候群)と呼ばれる症状です。これは、エストロゲンの低下とともに、セロトニンも減ってしまうことから起こると言われています。

 

逆に、セロトニンの分泌が減少していると、女性ホルモンがうまく分泌されていない可能性やホルモンバランスの乱れが考えられます。ホルモンバランスの乱れから健康トラブルの可能性など悪循環を生みだしてしまいます。

 

セロトニンの美容効果

女性は体の構造上、セロトニンが乱れやすい体質を持っていると言われます。そのため女性は男性と比べて、セロトニンの影響による精神的および身体的不調を感じやすくできています。

 

女性らしいしなやかな体や、肌にハリを与えるためにもホルモンバランスを意識した習慣『ホルモン美容』を開始してみてはどうでしょうか。 セロトニンの分泌は、女性ホルモンのバランス調整にもつながり健康はもちろん美容効果も期待できます。

 

○肌がきれいになり肌代謝が活発になる 食生活を改善し腸内環境が整うことで、美肌効果が期待できます。

 

○ダイエット・脂肪燃焼効果 毎朝、日光を浴び、適度な運動をする習慣を取り入れることで、代謝がアップします。質の良い睡眠により、脂肪燃焼が促されます。

 

○自分に自信を持てる 心身が安定するのでポジティブな思考になります。また、姿勢や表情が若々しくなります。

 

まとめ

心身ともに綺麗な女性に近づくためには、セロトニンが不可欠です。気分の安定のためだけではなく、いつまでもキレイでいるためにセロトニンを増やす生活を是非心がけてみてください。

 

セロトニンがしっかり作られていると… ・気持ちが安定して穏やかになれる ・睡眠の質が上がる ・脳が活発になる

 

一方でセロトニンが不足すると… ・ネガティブ思考になる ・疲れやすくなる ・イライラが増す

 

自分自身が、心地良いと感じる生活習慣や心の在り方は、外見の美しさをも左右します。見た目が美しく、体の内側も綺麗で、毎日を生き生きと過ごす姿は多くの女性の理想です。

 

外見を磨く努力ももちろん大切ですが、セロトニンを味方につけて内側からも美しくなれる『ホルモン美容』を、今日から早速取り入れてみてください。

 

監修 薬剤師 中田早苗

デリケートゾーンのお悩み相談室
デリケートゾーンのお悩み相談室
薬剤師/腸活・膣ケアサポート・ファスティング講師

中田 早苗

薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。

資格

薬剤師
ウエルネスファーマシスト(認定運動支援薬剤師)
ファスティングマイスター
美腸プランナー

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監修

薬剤師 中田早苗

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薬剤師/腸活・膣ケアサポート
・ファスティング講師
中田 早苗

経歴
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。

資格
・薬剤師
・ウエルネスファーマシスト
(認定運動支援薬剤師)
・ファスティングマイスター
・美腸プランナー