デリケートゾーンのお悩み相談室
アンダーヘア(VIO)脱毛の意外なメリット
2022.04.05
最近では、女性だけではなく男性も脱毛する人が増えてきました。今回はデリケートゾーンであるアンダーヘア(VIO)の脱毛について紹介します。脱毛サロンと医療脱毛の違いやVIO脱毛のメリット・デメリット、さらに最近話題の介護脱毛についても詳しく解説します。
目次
VIO脱毛は恥ずかしい?!ハイジニーナ脱毛について
VIOとは、Vライン、Iライン、Oラインをあわせた言葉です。それぞれの場所の位置と特徴について紹介します。
■ Vライン…デリケートゾーンの上部のことで正面から見ると三角形に見える部分です。ビキニラインとも呼ばれきちんと処理をしていない場合、下着や水着からはみ出てしまう部分でもあります
■ Iライン…ビキニラインの下から肛門の手前までの部分です。自分では見えにくいので自己処理しにくい場所でもあります。
■ Oライン…肛門周辺の部分を指します。こちらもIライン同様、自分で確認しにくいため自己処理がしづらい部分です。
VIO脱毛は、「ハイジニーナ脱毛」や「デリケートゾーン脱毛」とも呼ばれます。“ハイジニーナ”とは、「衛生・清潔」を意味する“Hygiene(ハイジーン)”という英単語が由来となっています。アンダーヘアを全て処理しておくことで、いつも清潔な状態を維持できることからそう呼ばれるようになりました。
アンダーヘアの役割
そもそも、体に毛が生えていることには意味があることを知っていますか?アンダーヘアだけに限らず、腋毛や鼻毛、胸毛など全てにおいて、私たちの体を守る役割があります。
その中で、アンダーヘアは、大切な生殖器に雑菌が侵入しないよう守る働きがあります。
女性の膣内は、粘膜で覆われていて、とてもデリケートな部分です。そして、外部からの刺激に敏感です。万が一、雑菌が侵入すると感染症や婦人科系疾患にかかる可能性があります。
また、アンダーヘアが生えていることで陰部の温度を一定に保つ保温効果があり、膣とつながる子宮周辺の冷え予防にも深く関わっています。
脱毛サロンとクリニックでの医療脱毛との違い
脱毛サロンとクリニックで行う医療脱毛では、価格や脱毛方式、施術を行う人が異なります。それらの違いについて詳しく解説します。それぞれに特徴があるので、自身の希望に合う場所で施術受けることをおすすめします。
脱毛サロン
脱毛サロンは、光脱毛が一般的で、あまり痛みを伴わず、肌トラブルが起こりにくいとされています。価格は、初回お試し無料キャンペーンなどのイベントがあり医療脱毛と比べて安価ですが、効果を感じるまでに何度も施術を受ける必要があり長期間通い続ける必要があります。また、施術を行うのは、エステティシャンです。
【特徴】
・安く始められる
・効果を感じるまでに長期間通い続ける必要がある
・施術を行うのはエステティシャン
クリニックでの医療脱毛
クリニックなどの医療機関で行う医療脱毛はレーザー脱毛が一般的です。レーザー脱毛は医療行為にあたるため、施術を行うのは医師か看護師です。医療脱毛は強力なレーザーを使うため短期間で効果を実感できます。光脱毛よりも痛みを伴うことが多く、費用も脱毛サロンに比べて高くなります。
【特徴】
・短期間で効果を実感できるが痛みを伴う
・価格が高い
・施術を行うのは医師や看護師
VIO脱毛のメリット
では実際、デリケートゾーンの脱毛を行うとどのようなメリットがあるかについて紹介します。
ニオイやムレを防ぐ
VIO脱毛をすることで、月経時の血液がアンダーヘアに付着し固まってしまう状態を防ぐことができます。デリケートゾーンを清潔に保つことで、雑菌の繁殖を防ぎ、嫌なニオイやムレの悩みから解消されます。
オシャレを楽しめる
可愛い下着やお気に入りの洋服を着る際、気になるのがデリケートゾーンの毛の処理問題です。脱毛サロンやクリニックでしっかり毛根から脱毛してきちんとケアすることで安心してオシャレを楽しむことができます。
将来介護が必要になった際に役立つ
最近話題となっている「介護脱毛」の観点からも、VIO脱毛は非常にメリットがあります。そもそも、介護脱毛とは、将来介護をしてもらうことを想定してアンダーヘアは全て脱毛しておく、という考え方です。
介護脱毛を行うことで、介護のしやすさはもちろんのこと、陰部周辺のトラブル(かぶれや腫れなど)を早期に発見しやすい点や、陰部の不衛生によって生じる病気も予防することができます。
若い女性だけではなく、40代以降の方も、将来のことを考えて脱毛をするという人が増えています。
いつどのタイミングで介護が必要になるかは誰にも分かりませんが、一つのきっかけとして、今のうちから脱毛を検討してみても良いかもしれません。
VIO脱毛のデメリット
VIO脱毛メリットについて紹介しましたが、次にVIO脱毛を行うデメリットについてです。
脱毛時に痛みを感じやすい
デリケートゾーン周辺は、他の場所に比べ毛が濃いことがほとんどなので余計に痛みを感じやすい傾向にあります。なぜなら、脱毛器の光やレーザーは「メラニン色素」に反応するため、メラニン色素が濃いほど(毛が太く黒いほど)照射時に痛みを感じやすくなるためです。
痛みは避けたいけど陰部の脱毛はしたいという場合は、痛みの少ない光脱毛を取り入れている脱毛サロンや、クリニックで麻酔を使用した医療脱毛を受けるなどの方法があります。
脱毛後にトラブルが起こることも
個人差はありますが、施術後にかゆみや痛みを生じる場合もあります。脱毛後は冷却し、保湿ケアを行うことが一般的ですが、念のため自分でも経過観察を行うことも大切です。
また、自宅で、除毛クリームやカミソリなどを使って自分で処理をする場合、手軽にできますが肌に負担がかかる可能性が高いので注意が必要です。炎症が気になる場合は早めに医師に相談してください。
さいごに
今回は、VIO脱毛について、メリットやデメリットについて解説しました。デリケートゾーンの脱毛は、かっこよさやオシャレを楽しむためというのはもちろん、月経時のストレスを軽減するためや、将来の介護のためなどさまざまな場面で役立ちます。
VIO脱毛は2009年頃から徐々に浸透してきたと言われています。海外では、アンダーヘアの処理をしている人は多く、日本ではアンダーヘアへの意識が低くきちんと脱毛している人は、まだまだ少数派です。今でこそ温泉や銭湯でVIO脱毛をしている人を見かけてもそれほど驚かなくなりました。
そうすると、「アンダーヘアは脱毛した方が良い!」と思ってしまいそうですが、必ずしもそうではありません。
誰しも生まれてから毛の生える場所は決まっています。(濃い薄いはありますが…)アンダーヘアについても、温度や湿度などの外的変化から性器を守るため、そして外部の衝撃から身を守るという役割があります。
VIO脱毛については、メリットとデメリット両方がありますので、十分検討してあなたの希望に合った選択をしてみてください。
監修 薬剤師 中田早苗
-
薬剤師/腸活・膣ケアサポート・ファスティング講師
中田 早苗
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。
資格
薬剤師
ウエルネスファーマシスト(認定運動支援薬剤師)
ファスティングマイスター
美腸プランナー
関連記事
- COLUMN2022.06.06「スキンケアはどのくらい続ければいいの?」 最低3ヶ月は続ける理由と肌のターンオーバー周期について
- COLUMN2022.06.01【徹底解説】『TantRUX〜オイル編〜」製品の特徴とポイント
- COLUMN2022.05.26『人生をもっと楽しむ』女性のライフステージに合わせたフェムケア方法
- COLUMN2022.05.19【薬剤師が解説】注目フェムテック商品「ソープsoap」の違いについて
AD
RANKING
まだデータがありません。
最新の記事
監修
薬剤師 中田早苗
-
デリケートゾーンのお悩み相談室
-
薬剤師/腸活・膣ケアサポート
中田 早苗
・ファスティング講師
経歴
薬科大学卒業後、約7年間総合病院で病院薬剤師として勤務。その後、相談薬局にて予防医学の観点から薬を使わない健康法について患者指導を行い現在に至る。食事と生活習慣の見直しから得られる健康に興味を持ち、そのひとつとしてファスティングの魅力に感銘を受ける。便秘やアトピー、自律神経の乱れなどの悩みとファスティングに深く結びつきがあることを実感。現在までに100名以上のファスティングサポートを実施。
資格
・薬剤師
・ウエルネスファーマシスト
(認定運動支援薬剤師)
・ファスティングマイスター
・美腸プランナー